ブルターニュの週末 (ポンタヴェン)
モンパルナス駅からTGVで4時間。ブルターニュのフィニステールは古代フランス人にとって名前の通り「地の果て」だった。あたりの標識はフランス語の他に地元の言葉でも書かれていて、ちょっとした独立運動も始まっている。ここはケルト文化の土地なのだ。
石のモノリス、低い石の塀、そしてなんともチャーミングなからぶき屋根のコッテージ。まるでおとぎの国のようだ。その上、魚介類が豊富でおいしい。
「ここに引っ越そうか?」
「カリフォルニアの牧場を売って!」
ビッグドッグの不動産収集癖が刺激されてもしょうがない。本当に美しい土地だ。
ここに住む友人、チャールズはイギリス南部で育つが、20代の頃は日本でモデルとして働き、のちにヨーロッパへ渡り、映像制作のコーディネーターとして働いている。「地の果て」に移り住む前はフランス人の妻ソフィーと南フランスで暮らしていたが、「暑すぎる」理由からブルターニュへ来たらしい。今は制作の仕事がない時には自分の手で古い農家を改築し、8歳になるかわいい息子と充実した日々を過ごしている。
偶然にも東京からもう一人、友人が来ていた。外人映像制作会社仲間のオーストラリア人、ジョジーナだ。彼女は広告業界のコンベンションのためカンヌに来ていたのだが「業界のノリに耐えられなく、抜け出してきた」とか。ちょっとした同窓会のような週末になった。
緑輝く風景の中をドライブしたあと、大西洋につながる入江にあるビストロでソフィーと彼らの地元の仲間たちと合流。すでに6時頃なのにまだ太陽は燦々と照っている。
アメリカでは白ワインは女性の飲み物のように思われているが、フランスでは夏、特に昼間は男女共に白ワインを飲むようだ。赤ワイン派の私もフランスに来てから白ワインをがんがん飲んでいる。昼間から。郷には郷に従え、ですね。
もう少しフランス語ができればいいのだが、高校の時から使っていない私は自分のヘタクソなフランス語でまわりを苦しめたくない。その点、チャールズはちゃんと勉強してきたので、流暢なフランス語を話す。が、ソフィーは「うまいけど、口がレイジーだから、ちゃんと発音しないのよ。できるのに」という。
ビッグドッグもフランス語の発音の難しさに悩まされている。
「英語圏の人にとって、フランス語はかなりの顔面筋肉ワークアウトになるよ。英語はそんなに顔を動かさなくていいからな。でも、レイジーというんだったら、オーストラリア人の英語が一番だね」とジョジーナの方を見る。
「いや、チャールズのフランス語はかなりいいよ」と彼らの仲間の一人が言う。「でも、時々・・・例えば、彼は僕達に君たちの話をしたんだけど、日本から有名なチェロ奏者が来ると言っていたんだ」
その人の妻もチェロ奏者だから、私が有名チェロ奏者ではなく、ただの元ラジオDJだと聞き、どんなにがっかりしただっただろう!夕食を共にするはずだったが、彼らは現れなかった。
石のモノリス、低い石の塀、そしてなんともチャーミングなからぶき屋根のコッテージ。まるでおとぎの国のようだ。その上、魚介類が豊富でおいしい。
「ここに引っ越そうか?」
「カリフォルニアの牧場を売って!」
ビッグドッグの不動産収集癖が刺激されてもしょうがない。本当に美しい土地だ。
ここに住む友人、チャールズはイギリス南部で育つが、20代の頃は日本でモデルとして働き、のちにヨーロッパへ渡り、映像制作のコーディネーターとして働いている。「地の果て」に移り住む前はフランス人の妻ソフィーと南フランスで暮らしていたが、「暑すぎる」理由からブルターニュへ来たらしい。今は制作の仕事がない時には自分の手で古い農家を改築し、8歳になるかわいい息子と充実した日々を過ごしている。
偶然にも東京からもう一人、友人が来ていた。外人映像制作会社仲間のオーストラリア人、ジョジーナだ。彼女は広告業界のコンベンションのためカンヌに来ていたのだが「業界のノリに耐えられなく、抜け出してきた」とか。ちょっとした同窓会のような週末になった。
緑輝く風景の中をドライブしたあと、大西洋につながる入江にあるビストロでソフィーと彼らの地元の仲間たちと合流。すでに6時頃なのにまだ太陽は燦々と照っている。
アメリカでは白ワインは女性の飲み物のように思われているが、フランスでは夏、特に昼間は男女共に白ワインを飲むようだ。赤ワイン派の私もフランスに来てから白ワインをがんがん飲んでいる。昼間から。郷には郷に従え、ですね。
もう少しフランス語ができればいいのだが、高校の時から使っていない私は自分のヘタクソなフランス語でまわりを苦しめたくない。その点、チャールズはちゃんと勉強してきたので、流暢なフランス語を話す。が、ソフィーは「うまいけど、口がレイジーだから、ちゃんと発音しないのよ。できるのに」という。
ビッグドッグもフランス語の発音の難しさに悩まされている。
「英語圏の人にとって、フランス語はかなりの顔面筋肉ワークアウトになるよ。英語はそんなに顔を動かさなくていいからな。でも、レイジーというんだったら、オーストラリア人の英語が一番だね」とジョジーナの方を見る。
「いや、チャールズのフランス語はかなりいいよ」と彼らの仲間の一人が言う。「でも、時々・・・例えば、彼は僕達に君たちの話をしたんだけど、日本から有名なチェロ奏者が来ると言っていたんだ」
その人の妻もチェロ奏者だから、私が有名チェロ奏者ではなく、ただの元ラジオDJだと聞き、どんなにがっかりしただっただろう!夕食を共にするはずだったが、彼らは現れなかった。
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