Thursday, March 18, 2010

フルーガル・ガーデニング

「よく5-6年も無職生活、平気だね」と言われることもある。普通だったら2年目くらいでパニクるのかもしれない。でも我々は大昔から貧乏生活に慣れていたから収入が多いときも、今のようにほとんどない時も生活レベルの差はあまり感じられない。あえて言えば今は年に数えるほどしか外食がないことと、ワインは格安のしか買えない(買わない?)ことかな?

牧場でもアーミッシュのような原始的な生活だからやっていけている。トラクターや掘削機などがあれば便利だし、もっと大掛かりなこともできるのだろうが、本当に必要な場合、ご近所さんから借りられる。しかも、バーターで。(「商業」というものが嫌いな私は店で何かを購入するより交換する方が100倍楽しい。ああ、やっぱり原始人だ~!物々交換のレベルを越えられない!)果物がある時は果物と。ない時は手作りの何かと。冬の間必要だったサンドバッグもそうやってゲットしたし、これから始める道の修復の材料もバーターで手に入れるつもりだ。

ガーデニングも超フルーガル。Frugalって質素とか堅実という意味だけど、要するにはケチってことよ。ビッグドッグも私も造園所や植物園などが大好きだが、ビッグドッグは植物を「買う」ことがない。

「今夜、クリッピングに行く?」ロサンジェルスを離れる前日、期待いっぱいの表情で訊いてきた。ここ数年、できるだけお金をかけずに牧場の庭造りをやってきたので、彼はこれが当たり前になってしまった。あちこちからこっそりつまんだ植物の先っちょを大事に育て、庭に徐々に追加しているのだが、失敗もあれば成功もある。年々と腕は上達しているが。これもビッグドッグに拍車をかけているのだろう。
「嫌だよ、他人の庭からつまむの」と私は答える。「もう、犯罪の道から足を洗ったんだもん。自分でやれば?」

でもビッグドッグは絶対に一人ではやれない。(やっぱり彼は善人だ。本当の犯罪者は単独で犯罪を犯すのだ。)そしてとうとう今回もロスでのクリッピングナイトは実現せず。

なのに、数日前、やっと牧場に戻った時、何故か新しく青竹の根っこの欠片、有名薔薇庭園の刈り込み後の枝ッ切れ、ブーゲンビリアの先っちょ、ゼラニュウムの小さな茎、道から拾った多重植物やサボテンの欠片なども一緒にやってきた。そう。フルーガル・ガーデナーは人知れず単独で働いていたのだ!

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