Wednesday, May 02, 2007

足袋子

満月の夜。蛙たちのラブラブ・シーズンなのだろう。ケロケロケロケロ、一晩中愛し合っている声が聞こえる。安い連れ込み宿にいるかのようだ。(とは言ったが、実は他の客が聞こえるラブホテルなんて行ったことはないし、もしその客がカエルのようにケロケロ鳴いていたらビックリだろう。)虫もチョロチョロ鳴いているし、フクロウも時々聞こえる。

でも、昨夜の過激な不眠症は彼らのせいではない。赤ちゃんのような泣き声だったのだ。

今日、果樹園で作業している最中、また聞こえた。隣の古い納屋から。行ってみると小さな黒い子猫だ。毛並みもきれいだし、ちゃんと鈴付きの首輪もしているから誰かの飼い猫だが、どうやってこんなところまで迷い込んでしまったのだろう?飼い主が現れるまで飼いたいなぁ。オリーブ色の目がかわいいし、足の先の白が足袋のようだ。

「お前は足袋子。取りあえずね」と言ったあと、「黒猫タビコの宅急便♪」と歌いながら果樹の周りの雑草を掘り起こし続けたり、足袋子と遊んだり。でも、彼女のせいで作業はあまり捗らなかったようだ。

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