Tuesday, March 13, 2007

クンクン

「何でも嗅ぐんだね」
ビッグドッグは何故かニオイにあまり興味がないようだ。私と正反対だね。

「女性だから」と説明するんだけど、どうなんだろう。私のセオリーでは通常、料理を担当する女性たちは日頃「これ、まだ大丈夫かしら?」と冷蔵庫のモノの匂いを嗅ぐ癖がある。間違って腐ったものを家族に食べさせないように。でも、私のニオイ・フェチはもっと深刻なのかもしれない。

東京に住んでいる頃、電車の中で変わった匂い、いい匂いの人に遭遇すると、どうしてもその人の後をつけてしまっていた。変態だよね、これって。

数年前、母とハワイにいた時、動物園近くの小さな庭園を散歩中にノニ・フルーツの木を見つけた。この庭園には何種類ものハイビスカスがあり、面白いネーミングに笑っていた時だった。東京の健康食品店でよくノニ・ジュースを見かけたが、飲んだことはなかった。ノニ・フルーツってどんな香りなんだろう?木の下を見ると、なんとそこに一つ、拳くらいの大きさの果実が落ちているではないか。拾って、すかさずガッと深呼吸して匂いを嗅ぐと、ゲボゲボ!咳き込んでしまうほどの悪臭だ。アンモニアっぽい悪臭。

咳と笑いで倒れながら、フルーツを母とビッグドッグに差し出した。
「スゴイよ!嗅いでみて!」
だが、母もBDも嗅ごうとはしない。もう、がっかり。

このように「ハズレ」もあるけど、それでも嗅ぐ癖は治らないのだ。
今も花に鼻を突っ込んだり、木に鼻を押し付けたり。幸い、ハワイにはいい香りの植物が沢山ある。ジンジャー(特に白いの)、プルメリア、小さくかわいいネオンレッドの花、大きな樹に咲いている大きな紫の花・・・昔はこの島々には白檀の森林があったころはどんな夢のような香りが漂っていたのだろう。まさに極楽だったに違いない。

ドッグファーザーは相変わらず建設現場に夢中だが、毎日、夕方には短い散歩に出る。彼のペースが遅いため、好奇心を満たす時間がたっぷりあって嬉しい。時制はこのくらいのペースで通るのがいいのかも、と思いながら、犬のように珍しいモノを見つけては匂いを嗅いでいる私だ。クンクン。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home