Tuesday, May 28, 2013

アルマーニランド

ローマ、、、またはミラノに数日いるだけで、イタリアが何故メンズファッションのリーダーかがよく分かる。もちろんフランスにも、イギリス、日本、アメリカなどにも優秀なデザイナーはいる。でも、消費者でいうと断然イタリアがトップだと思う。 

多くの国では男性が身だしなみにこだわることに対して少々偏見がある。

ドッグファーザーがビッグドッグが爪の手入れをしている時のリアクションを思い出してしまう。ビッグドッグは(比較的最近)爪を噛むクセを克服したのだが、そのためにはいつも爪をちゃんと切り、気になってしまうギザギザが残らないよう丁寧にファイリングしている。

ドッグファーザーは見ながら「なんだか、すごく時間をかけて爪の手入れをしているね」とコメントした。たったの一言だが、その言葉の中には皮肉と恥ずかしさとちょっぴり軽蔑もチラついていた。 

まともな男は身だしなみにあまり時間をかけてはいけないようだ。そりゃ、靴をちゃんと磨くのも、髪の毛を整えるのも、デオドラントを使うのも、口臭を防止するのも当たり前だが、それ以上となると、、、ちょいとナルちゃん?女性的?とにかく男っぽくない。そう思う社会が多い。長年のクセを克服できて偉いね、とは思ってくれない。 

このような偏見はイタリア男性社会には浸透していないようだ。どんなにめかし込んでも、どんなに念入りに身だしなみを整えても全くオーケー。価値観の違いだろう。 

年老いてスーツがダボダボな男だけど、申し分のないようないい靴を履いている。アルマーニをモデルのように着こなしている若者は気どって歩いている。 

他の国のデザイナーは素晴らしいメンズウェアを作り発表するが、彼らのファッションをちゃんと着こなす同国の男性は少ない。いや、デザイナーの名前すらわからない男がほとんどだと思う。日本人で山本洋司を知っている男性は何割だろう?ミハラのようなニューフェースのデザイナーとなるともっと少なくなる。メンズのトップデザイナーが沢山いるイギリスでもそうなのだろうか?アメリカのデザイナーたちはドルチェとガッバーナを羨ましく思っているのだろうか? 

女性の立場は様々かもしれない。汗だくの男が好みの女性もいるだろう。ラッパー系のファッションがかっこいいと思う人もいるだろう。汚いジーンズから覗くお尻の割れ目がたまらない、という女性だっているはずだ。(いない?) 

ファッションの奴隷になることはないが、爪をちゃんと手入れするのはいいことだと私は思う。そしてメンズウェアのデザイナーだったらイタリア人男性だけの世界で働きたい。
古代ローマの男性もオシャレ?
人魚スタイルのファッションもいいかも

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