Monday, February 05, 2007

闇に吠える街

ドッグブラザーの手術も成功し、10日後には退院できると聞き、我々はサンタモニカへ移動したのだが、数日後、突然、心臓発作で他界してしまった。あまりにも突然で予期せぬ出来事だ。ビッグドッグも彼の家族も皆ショックで乱れている。

それから既に10日以上だが、我々はまだランキャスターにいる。ビッグドッグは90歳のお父さんが心配でしょうがない。彼のために少しの間、ここにいる、と言うのだが、正直、これはビッグドッグのためでもある。悲しみの中で癒してくれるのはやはり家族の絆だ。

でも、ランキャスターにいていいのだろうか?
昨日、ドッグファーザーのガレージを掃除していたらドアにぽっこり開いている弾丸の穴を発見。弾丸は2重の鉄板を通り抜けガレージの中に消えてしまったらしい。幸い、車には当たっていないのだが、弾丸の位置を見ると、不可能なようにも見えるのだ。

BDは車をどかし、弾丸を探すといいガレージに向かう時、私は「手袋をした方がいいよ。弾丸を見つけても触らないでね。指紋とかがあるかもしれないから」と言った。アメリカで人気のテレビドラマ、事件現場調査官たちを描く「CSI」を見過ぎているのだろうか?
でも、言うまでもなかった。BDも同じドラマを見過ぎているから。
銃弾の方向を確認するために二つの穴に糸を通し、ガレージの壁の方へ引っ張っていった。角度が1度でも違っていたら、車に直撃していたはずだ。

犯罪ドラマのテクニックが我々の生活の中で役に立つなんて思ってもいなかったが、アメリカってそんな国なのだ。数年前、BDの妹の息子がバーガーショップでアルバイトをしていた時、強盗にあった。拳銃を突き付けられ、レジを開けさせられた。(マネージャーに「それはルール違反だ。どういう時でもレジを開けてはいけないのに。盗まれたお金は給料から引く」と言われたそうだ!)もちろん、事件後、すぐにこのアルバイトを辞めたのだが、私の子供がこんな事件に巻き込まれたら、その日にでもこの国を脱出し、二度と戻らないと思う。犯罪と暴力に麻痺しているアメリカ人って私には理解できない。

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