Sunday, February 17, 2008

ボ〜〜〜ッ

我が漁村にはなんと一組の日本人家族も住んでいる。
4年前、最初に訪れた時に出会ったゴローさん一家。その時、ゴローさんは町の市場の中で食べ物屋をやっていた。フライ定食、照り焼き定食など、簡単なメ ニューが数種類あるだけだが、値段は他の市場の食べ物屋と匹敵していてとてもリーズナブル。地元のメキシコ人にも冬だけやってくる北米人にも人気だった。 翌年には市場からハイウェイ沿いに店を移動し、メニューもスペースも拡大。

今までは旅の拠点となっていたこの町だが、今回は特にどこにも行かず、ここに落ち着いてしまっているので、ゴローさん一家とも増々親しくなっている。

「カキが入ったらから明日うちで食べない?」金曜の夜、いきなりゴローさんから電話がかかってきた。

ビーチ沿いのレストランでカキを食べている人はみかけたが、なんとなく怪しく、食べたことがなかった私たち。ゴローさんのなら安心して食べられる。このチャンスは逃せない!と昨日、お邪魔させてもらった。

「昨日、知り合いの日本人がグアダラハラから来て、ほとんど持っていかれちゃったよ〜」と申し訳なさそうに1階のボデガ(作業場)にあるバケツを指すゴローさん。
中には巨大な貝が10個くらいある。なるほど、カキはカキでも岩ガキなのね。「今開けるから家で待ってて」
少しすると2階のダイニングにトレーいっぱいのカキを持ってきてくれた。みんなで食べるのかと思ったら「これ全部君たちのだよ」だと。わお。わお。巨大な 岩ガキをこんなに?夢中になって食いつく私。ああ、なんてクリーミーで美味しいのだろう!養殖ではないので生臭さもない。これならいくらでも食べられる (とその時は思ったけど、一個のカキが小さなステーキくらいの大きさなので、5個食べ終わったら、もう満腹。せっかくのジュンコさんの手料理はあまり食べ られなくなってしまったのが残念だった。そう惜しむ私ってかなりの食いしん坊?)

貝紫を追って70年代にメキシコにやってきたゴローさんの魚料理は最高だが、彼との会話もいつも美味しい。昨夜は「宝探しエピソード」から始まり、ビッグドッグの「ピラミッドの謎」へ渡り、しまいには「人間って動物系と人間系と宇宙系にわかれる」話へ展開。
「だから同じ系統の人と会うと波長がぴったりなのね」
「昔から人間(要するに前々の人生から人間だった人)はピラミッドビルダーやアトランティスの文明の血を引いているんだよ」
「ビッグドッグがグランピラミッドの中で一夜過ごしたのにも意味があるんだ」
「人間系の人たちはみんな太古の記憶が潜在意識に残っている。ぼーっとしているとそれがなんとなく蘇るんだ。でも、蘇ると気になって考えだしてしまうけ ど、その時は左脳を使ってしまうから、記憶が消えちゃうんだ。ビッグドッグもぼーっしているとピラミッドの謎が解けるんじゃないかなぁ。でも、それはロ ジックとかでは説明できないから、結局謎は謎のままなんだよね」

会話は日本語、英語、スペイン語のごっちゃ混ぜ。ところどころ、英語でビッグドッグに説明を追加する私だったが、ここで気がついた。英語では「ぼーっとする」とうまく言えない。
veg out, meditate, clear the mindなどと試してみたが、veg outはあまりにもバカ。meditateもclear the mindはあまりにも「動」な言葉。ぼーっとするってもっとパッシブな行為じゃない?言葉には特有な文化があり、文化には特有な言葉がある。英語圏の人々 はぼーっとできないのかも。昔、哲学のクラスで英語ってロジカルで分析的な言語で左脳を使う言語だが、日本語はビジュアルで直感的、右脳を刺激する言語だ というディスカッションがあったが、昨夜の会話でまたまた納得してしまった。

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