Friday, October 13, 2006

全然リアルではないリアリティ番組

アメリカの民放のテレビ番組には信じられないくらいおバカなのがたくさんある。笑えるおバカなら許せるが、救いようのないくらいくだらないのが多すぎる。ま、見なければいいんだけど。

でも、昨夜はあまりにもくだらなく、とうとう最後まで釘付けになってしまった。Deal Or No Dealという番組で、簡単に説明しちゃうと「さあ、どうします?10万ドルを貰うか、それともスーツケースに賭けますか?」という感じに番組側のオファーを受けるか、ゲームを続け、持ち金を全部失うかというような番組だ。知らない人が100万ドルを貰うか、貰わないか、誰が気になるのだろう?誰がこんな番組を見るのだろう?と思いながら見ていたのだが(そうか、私のような人が見ているのかも)見ているうちに出場者も出場者の身内もどうも普通の人ではなく見えてきた。要するに、全員ヤラセ。ヤラセじゃなくてもくだらない番組なのに。

それとも、アメリカ人はヤラセのリアリティ番組を見過ぎて、普通の人なのになんだか表情とか行動が嘘っぽくなってしまったのだろうか?ああ、恐い、恐い。

Sunday, October 08, 2006

才能の裏には・・・

今週末はビッグドッグの同窓会だ。
大学の卒業式にも出席していない私にとって高校の同窓会はとても遠い存在だが、BDに付き合わされて、Antelope Valley High Schoolの同窓会に出席。(広い国のあちこちから同窓生がやってくるため、金土日と3日間もイベント尽くしだったのには驚いた。)

「え?ジョン・フレンチは今この地域に住んでいるの?」
金曜夜のバーティの最中、外でタバコをすっている連中と話しているうちにキャプテン・ビーフハート&マジック・バンドのメンバー、ドラマーのドランボの話題になった。ビーフハートやザッパもこの地域出身で、ザッパのデビューアルバムにはAntelope Valley High Schoolの校長先生やフットボールコーチの名前がクレジットされている。
そして、BDと同じように1970年ころからドランボもギターのズート・ホーン・ロッロ(ビル・ハーケルロード)も北カリフォルニア、ハンボルト・カウンティに移住。
そういう経緯から彼らはBDのピラミッド・ドキュメンタリーの世にもかっこいいサントラを手掛け、まだ映画が完成しないうちにハンボルトから消えてしまった。だから、BDはまたドランボと連絡が取れるのかと思い、興奮していた。
「確か、クォーツ・ヒルに住んでいるんじゃないかなぁ」
「ずっとハウスハズバンドやっているという噂よ」
「誰か、彼の連絡先しらないかなぁ」
「同窓生名簿見れば?」
そんなところにジョン・フレンチの連絡先が載っているとは思えなかったが、BDは中に戻り、名簿を見たら、ちゃんと載っていた。

「おい」夜遅く、お父さんの家に戻ったBDはジョンに早速電話した。
「誰だ?」
「オレだよ。BD。他にこんな遅い時間に電話するヤツいるか?明日のパーティにいかないのかい?ダメだよ。来いよ」BDはしつこくドランボを誘う。
「わかんないけど、とにかく明日うちに来いよ」BDのしつこさに参ったのか、とりあえず家に招き、電話を切った。

ドランボの家はランキャスターのずっとはずれ。まだ昔の面影が残っている地域にあった。新興住宅がどんどん増えるこの街だが、ドランボが住む一角はまだ田舎の匂いが濃く、馬やニワトリを飼う住民もいる。
「ここかなぁ」
小さな木造建ての家だった。
トラックを止めると家から背の高いスキンヘッドの男が出てきた。
「ジョン!」
「B!」
「久しぶりだねぇ」
「オレのワイフ、ドナ。彼女も昔バンドをやっていたんだ。そして僕の最初のドラム生徒だ。そして娘のジェシー。彼女は今10年生(高校1年)」早速ドランボは家族を紹介してくれた。

ハンボルトを離れてからドランボは結婚し、娘が生まれ、妻が近くの高校で働き、彼はハウスハズバンドに。アーティストにとって理想的な生活じゃない!パートナーが生活費を稼ぎ、自分はアートに専念する。そういう環境があるからこそ、ドランボは去年、一昨年とマジックバンドを再結成し、ツアーしたり、今も勢力的に作品を作っていられるのだ。

これは彼だけでなく、私の知る多くのアーティストたちも同じだ。日本に住む友人はジャズピアニストの夫を養いながら二人の子供を育て、なおかつ環境保護運動も熱心にやっている。その上、最近、とても面白いブログを初めているのだ。なんていう才女なんだろう。彼女のパワーとエネルギーと才能には頭が上がらない。もう一人の友人は一緒にコラボしているMiyooonだが、彼にも素晴らしいサポート・パートナーが。
このようなサポートがあるアーティストは本当に恵まれているよね。じゃないと、よほどの精神力がない限り、生活のためにアートを妥協したり、挫折しちゃったりしちゃう。生活のためにお金は必要だが、お金のことばかり考えているとアートは死んじゃうからね。
私もパトロンが欲しい。サポートしているパートナーがいるアーティストがたまらなく羨ましい。

なかなか「影の力」に徹底するのは難しいのにね。アーティストが有名になったら報われるのだろうか?有名=裕福とは限らないしね。そんなことを考えていたら、アーティストたちをサポートしている彼女/彼らがなんだかとてもスゴイ存在のように見えてしまう。
いつもアーティストたちの才能を見ているが、今日は彼らの裏にいる素晴らしい才能に乾杯!

Thursday, October 05, 2006

行く、来る、帰る

ず〜〜〜っとラジオやテレビの仕事をしているとどうしても人前ではいつも明るくしてしまう。でも、私だってものすごく落ち込む時はあるのよ。

3年間、放浪生活を続けているが、東京は今まで私の心の故郷だった。でも、今回は・・・

母親には「どうして2日しか日本にいないの?」とばかり怒られ、実家のムードもなんとなくぎこちない
せっかくキンモクセイの季節で喜んでいたのに、香りを楽しもうとすると排気ガスにむせてしまう
ナップスターのプレゼンを聞いて「へぇ、これは結構いけそう!」と思ったのだが、クライアントからプレゼントされた専用MP3プレーヤーとトライアル用コードは私のマックでは使えないとわかってガッカリ
友人たちに会う時間もなく、あちこち走り回っていたのだが、どんよりとした空気とコンクリートのジャングルが心をどんどん重くしてしまう
楽しみにしていた和食なのに、昨日、あったはずのそば屋チェーン(高田屋)の店が消えて、代わりに入ったそば屋のミニ天丼が世にもまずく、その後胃がもたれあまり食べていない
その上、デパ地下で美味しい刺身を買って帰ろうとしたのに「申し訳ございません、貝類は11月まで販売していないんです」と言われ、さらにガッカリ
通りがかる人々はみんな暗い表情だ
そして、最悪なのは、引受けるべきではなかった仕事をどうしても断れず(というか、自分のミスで引き受けてしまったのだ)短期間だけど、やることに。

ああ。東京はもう私の街ではなくなってしまったのだろうか?

牧場がとても恋しい。まわり一帯に霧がかかっていてもそこだけが青空の土地。無条件に愛してくれる動物たち。いきいきとした自然の輝き。深く心安まる静けさ。浦島太郎の竜宮城のように、牧場はほんの数週間で私の魂を捕らえてしまったのかもしれない。昨日の私はソウルのない抜け殻だった。

でも、今朝、とても素敵な女性のブログ経由で知ったこの映像で少し元気づけられた。

2ヶ月後にも日本に「来る」(もう「戻る」とは言いません)予定だけど、今日はここで「帰り」ます。

Tuesday, October 03, 2006

食い倒れ

ほとんど・・・いや、まったく、更新しないうちに何故か日本に渡っている私。言いたいこと、書きたいことはたくさんあっても、どうもアメリカにいると日本語が億劫になってしまうようだ。困ったもんだ。

今回はナップスター日本デビューイベントの仕事のための来日だが、3泊2日というなんて余裕のないスケジュールなんだろう。そんな中、最大のチャレンジはどれだけ和食が食べられるか!!!

もう、ね、日本の食べ物が恋しくて恋しくて。飛行機の中でずっと「あれと、あれと・・・」と食べたいもののことを考えながらまずい機内食を惨めに食べていた。そんなスゴイご馳走じゃなくていいの。納豆とかアジの干物とかとても庶民的なアイテムが一番食べたい。もちろん、どこかでめちゃ美味しい寿司でも食べられたらこれは最高なんだけどね。

春に東京に戻っていた時、最初の2週間くらいは一日4食に挑戦していたなぁ。2週間もやると結構胃が疲れる。でも2日だったら一日5食はいけるかも?

今日は時差タイムで午前3時から私の一日はスタートしているが、もう6時だ。そろそろ第一食目からいくか!